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「森を知る・学ぶ・楽しむday」

2023.03.07

Posted by haradarumiko

ずっとやってみたかったこと。林業のスタート地点「植林」を体験してもらうこと。でもコロナ禍のイベント自粛ムードで、また目の前のやるべきことと戦う中で、なかなかできなかったこと。それを、野上社長が実現してくださいました。

日程の都合で私は参加ができなかった(泣)3月の第一週末、天草の山奥で「森をつくる・知る・楽しむday」が開催されました!
主催は天草ロータリークラブインターアクト委員会。野上委員長(野上建設社長、天草ヒノキプロジェクト副会長)のソフトでありながら強力な実行力で、天草のインターアクター高校生のみなさんが、地域の森林資源の重要性を学びながら、山と親しむことを目指し、ヒノキや杉の伐採跡地に「センダン」苗木を100本植樹しました。

水を磨き、生物のすみかとなり、土砂を防いだり地球温暖化を抑制してくれる、森。
天草の森の約4割を占める人工林は、木材を生産するために人が手を加えて関わる林業のフィールドです。林業は「植えて」「育てて」「伐って」「つかう」という資源の循環あってこそ成り立つ産業。そして木材は、自然の力を借りて、繰り返し生産できる素材・資源ですが、今日は、伐採したあとの「植える」(再造林)が3割程度しか進んでいないという現実があります。理由は、やはり採算の問題。苦労して、植えて、育てても、その労力や投資を回収できるのは何十年も先のこと。スピードが求められる時代に、そんな先の、不確かで、きっと楽ではない未来の収益、普通に考えたら伐ってやめとこ、となるのも頭では納得できます。
そんな中、木材を将来に渡って生産し続けることを願って、製材所という枠を超えて「植える」活動を、我が実家の原田製材所は人知れず続けているわけです。私は、目先の短期的な利益だけではない、未来を見据えて林業に携わる責任を果たそうとするその理念、姿勢に心から賛同しています。

そんな原田製材所の伐採跡地に、芽かきセンダン第一人者でもある苓北町福田さんの協力を得て行われた植樹の作業。天草広域本部の林務課林務班さんに天草市の農林整備課さんもサポートしてくださり、ケガもなく無事に作業を終えることができました。

作業の後には、山を下りてみんなでBBQ。木のかおり製造所さんのスウェーデントーチや香りのプレゼンテーション、林務課小嶋さんによる講和もあり、とっても充実した「森をつくる・知る・楽しむday」となったようです。

普段人目につくことのない林業、そして、森のはたらきや森林資源の循環に、天草の未来を担う高校生が関わってくださったこと、とても嬉しいイベントでした。
このような機会を、大人たちが本気で企画して、あちこち奔走しながら準備をして、みなさんが協力して、実行する

こと。これこそ、経済の指標では測れない充実した関係資本で、未来の担い手にも受け継がれていくであろう地域の持つ本当の資産なのだと思いました。

今回みなさんが植樹してくれた「センダン」は早生樹とも呼ばれる広葉樹で、すくすく育つその成長力には目を見張るものがあります。この成長の様子もまた見ていき、ご報告しようと思います。

インターアクター高校生の皆さん、実行してくださった野上さん、天草ロータリークラブのみなさん、協力してくださった天草林業界の官民のみなさま、本当にどうもありがとうございました!

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